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IUC#47
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日時:2007年12月25日(金) 13:30-
場所:3号館7階会議室
出席者(順不同、敬称略):三増、多和田、春日、菊池、長橋、飯田、
諏訪田、紙谷、白川、小野、大西、三橋、小林、船越、横山、佐波、
本間、小磯、佐藤(文責)
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(1) パルスベンド電磁石電源報告(三増)
a) 電磁石電源の改良点:
・夏期メンテ時の故障原因は、リアクトルの固定が不十分であったためと思われる。
下記対策により、電源部での大きな音はしなくなった。
(FANの音が聞こえる程度)
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・鉄心断面積増加による最大磁束密度の抑制(1.75 T=>1.36 T)
・固定用締め付け金具構造の変更及びボルトサイズアップ
・鉄心ギャップ素材変更(ノーメックス=>TCボード)
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b) 短時間(100秒程度)安定度:
・充電電圧測定による短期安定度は、0.1%以下を確認。
c) 長期ドリフト(1時間程度):
・夏以前は、25Hz, 20分間で0.06%程度のドリフトが見られた。
・温度特性が悪いと思われる機器(誤差アンプ、分圧器)を恒温槽に入れた。
(DACの温度による変化は小さい。)
対策後のドリフト量は、25Hz, 1時間で0.04%程度に改善された。
(磁場は、逆方向にドリフトする傾向にある。)
C) 磁場のドリフトが逆方向なのは?
=> 出力ケーブルの抵抗が上がる等に因ると思われる。
C) 1時間で温度は飽和するか?
=> 飽和気味である。それ以上長時間の試験は未実施。設置後に様子を見る。
d) シーケンサ異常検出誤作動:
・25Hz, 1時間程度打ち続けると、出力過電流インタロックが発生する(誤作動)。
・側板及び電源本体の接触改善(銅箔テープを張り直し)。
・'08/1/8(火)以降の通電試験に於いて確認する予定。
C) インタロックが働いた場合、リセットすればまた1時間打てるか?
=> そうである。
==> インタロックリセットは、おそらくリモートで可能。
===> 改善されない場合、出力過電流をインタロックからはずすことも検討。
====> はずして問題ないか?
====> 他のインタロックで落ちるのでは?
C) リング立ち上げ時及びスタディー時には、25 Hzにて長時間連続運転の場合がある。
C) 出力過電流はどういう状況で起こりえるか?
=> コイルに行く前にショートする場合等。
C) 年末のトンネル内作業はいつまでの予定か?
=> 12/28までの予定。
==> 年末は12/28 17:00以降入域不可となる。
ゲートモニタ反応時・故障時に対処不可(退域できなくなる)。
===> 作業時間が多少遅れる場合には、事前に放管へ連絡して下さい。
(2) セラミックチェンバー報告(三増)
・夏期メンテ中、ロウ付け部からスローリーク(1.3x10^-9 Pa m^3 /s)が発生した。
・原因は、ロウ付け時の温度管理に問題があったため(冷却速度が速すぎた)、
巣になっているフィレット部に大きな残留応力が発生したためと思われる。温度管理を改善し、解決した。
・Eddy currentによる発熱試験を行った。
1時間, 25Hz, 27kAでδT=10℃ (端から20cmの場所)程度であった。
・現状の問題点は、予備品の製作が遅れている点である(偏平形状であり長いため、製作が難航)。
対策として、アルミナ材料を変えた( A480S(99.7%)=>A479G(99.5%))物を製作中。
・479Gは、強度が強く、真空度も問題なし。また、メタライズ性についても評価試験を行い、
気密性・引っ張り強度・ピール強度等に問題が無い事を確認した。
・納入は、3月末の予定。
C) セラミックスの純度が高すぎるのではないか?
=> 製作会社に於いて、実績があるものを使用しているため。
(3) KEKB休止中のPF入射について(紙谷)
・KEKB運転休止中の3年間は、CT電子銃を3セクターへ移設し、
A1電子銃からのビームを主に入射器スタディで使用する案がある。
・ショートパルスビームの使用頻度はどの程度か?
普段の入射はCTから行い、シングルバンチが必要な場合は、その都度A1電子銃を使用する形態で良いか?
=> それで良いと思われる。
(4) 次回:
・後日調整します。