FROL11  レーザー/加速器制御  8月7日 大ホール 14:50 - 15:10
大阪大学におけるステージングレーザー航跡場加速研究の現状
Current status of staging laser wakefield acceleration research at Osaka University
 
○細貝 知直(阪大 工学研究科),益田 伸一,中新 信彦,ジドコフ アレクセイ,パサック ナビーン,末田 敬一,大塚 崇光(阪大 光センター),中村 浩隆,金 展,竹口 直輝,大迫 浩幹(阪大 工学研究科),井上 龍夫,伊東 正篤(株コンポン研),兒玉 了祐(阪大 工学研究科、光センター、レーザー研)
○Tomonao Hosokai (Graduate School of Eng., Osaka Univ.), Shin'ichi Masuda, Nobuhiko Nakanii, Alexei Zhidkov, Naveen Pathak, Kei'ichi Sueda, Takamitsu Otsuka (PPC, Osaka Univ.), Hirotaka Nakamura (Graduate School of Eng., Osaka Univ.), Zhan Jin (PPC, Osaka Univ.), Naoki Takeguchi, Kouki Osako (Graduate School of Eng., Osaka Univ.), Tatsuo Inoue, Seitoku Ito (Genesis Res. Inst. INC), Ryousuke Kodama (Graduate School of Eng., PPC, ILE, Osaka Univ.)
 
テーブルトップサイズのコンパクトな超高エネルギー加速器の実現を目指して、レーザー航跡場加速器の研究開発が世界中で進められている。これまでに広く研究されてきた自己入射方式のレーザー航跡場電子加速(LWFA)では、一つのレーザー航跡場の中で電子の入射と加速を連続的に行う。この方式では電場強度の高い非線形レーザー航跡場が用いられるため加速エネルギー利得は極めて高く、数GeV級の準単色電子ビームも既に得られている。しかしながら、被加速電子のレーザー航跡場への入射位相を制御することが原理的に難しく再現性の高いリピータブルなビームを得る事は難しいと考えられる。そこで、我々は、リピータブルなLWFA加速を実現するため、電子の入射と加速のそれぞれの役目を担う複数のレーザー航跡場を独立に生成し、それらの航跡場で電子ビームを段階的に加速するステージングLWFAを提案し構築を開始している。  これまでに、我々はプラズママイクロオプしクスと名付けられたプラズマ集光デバイスをLWFAに用いることによって、入射電子ビームの安定化に成功している[1]。今回は、この安定なLWFA電子入射器を用いたGeV級ステージングLWFAの研究開発現状に加え、新たに走り出した内閣府ImPACTプログラムの元で開発を開始したLWFAプラットフォームについても報告する。 [1] N. Nakanii,et al.,Phys Rev.ST. 18, 021303 (2015 ).