FROM04 光源加速器1 8月7日 あいあいホール 11:10 - 11:30 |
極短周期アンジュレータの開発 II |
Development of very short period undulators II |
○山本 樹(高エネ機構・放射光、総研大・物質構造科学) |
○Shigeru Yamamoto (KEK-PF, GUAS Dept. Materials Structure Sci.) |
より低いエネルギーの光源加速器において,より低次のアンジュレータ放射を用い,より高いエネルギーの放射の実用化を目指して,“極短周期” アンジュレータのための研究開発を行っている。 本研究では周期長4mmを目標に設定し,幅20mm x 厚さ2mm x 長さ100mmの板状のNdFeB製磁石(NEOMAX素材)板に,周期的交番磁気回路を高精度・高強度で書き込む方式の開発を行ってきた。着磁した一対の磁石板を対向させることにより,磁石板の間の隙間(磁石ギャップ)にアンジュレータ磁場を生成することができる。現状では,1.6mmの狭小ギャップ(今のところ固定式)に約4100Gの極短周期磁場(周期長4mm)を生成することが可能になった。実測磁場に基づく磁場の評価は,このようにして得られたアンジュレータ磁場が十分実用に耐えるものであることを示している。 着磁方式・着磁ヘッドの最適化によって,上記の多極着磁法開発の第一段階を完了することができたと考えている。今後,アンジュレータ端部の磁場調整法/複数の磁石板の長手方向への接続法の開発が重要な課題になる。これらに加えて,他の周期(短方向・長方向とも)への本方式の拡張,より長い磁石素材の採用による改良等を含めた現状について報告を行いたい。さらに可能であれば現在計画している,実在電子ビームを用いた(放射および極短周期アンジュレータの)評価実験の可能性について触れたい。 |