THOM08  加速器土木・放射線防護1  8月6日 あいあいホール 11:30 - 11:50
相対的な誤差楕円も表示する平面の測量網平均計算プログラムの開発
Adjustment Program of the Horizontal Survey Network with Relative Error Ellipse
 
○松井 佐久夫,木村 洋昭(RIKEN),木内 淳(SES)
○Sakuo Matsui, Hiroaki Kimura (RIKEN), Jun Kiuchi (SPring-8 Service Co., Ltd.)
 
平面の測量網計算のプログラムは市販のもあるが、SPring-8では当初から教科書『測量叢書 第1巻 改訂版 基準点測量』(細野武庸他著)記載のシュライバーの消去法を用いるBASICプログラムを基本にしてきた。PCメモリーの増大や、スピードの向上、FBASICのコンパイラーがWindows7でも動き、プログラムも単純化でき、測量点486、測量角度数1293、距離数1394でも1回の計算は25分で終わる。桁落ち防止に倍精度16桁と、逆行列計算時の軸の入替えでSPring8 IIで必要となる点数でも実用上問題はない。また市販のソフト(SAのUSMNなど)と同じ結果になることも確認している。建設時にモニュメントの設置箇所や個数など効率の良い測量網の決定にシミュレーションは欠かせなく、特に入出力の部分など修正でき便利である。また、加速器で重要な滑らさを示す、共分散行列の非対角成分を用いて計算する相対的な誤差楕円等、図示の部分も追加した。一点を固定し、もう一点はx又はy座標のみ固定できるようにも改造した。SPring8で現状のトラッカーの実力と網から計算すると1σの誤差は、反対側で0.5mm、5m隣との相対値はほとんど〜25μmであった。また1436mの周長は20回のシミュレーションではシステマティックエラーなしで、0.03 ±0.07(rms)mmと小さく収まることもわかった。さらに処理等便利なようにExcelのVisual Basicに書換えを試みた。プログラムそのものを載せるので改善しながら使用してほしい。