THP002 電子加速器 8月6日 小ホール 13:00 - 15:00 |
SuperKEKB電子入射器における誘電体誘起波加速を用いたエネルギー分散補償法の検討 |
Energy equalization by dielectric wakefield accelerator for SuperKEKB electron linac |
○佐藤 大輔(東京工業大学大学院),吉田 光宏(高エネ研),林崎 規託(東京工業大学原子炉工学研究所) |
○Daisuke Satoh (TokyoTech.), Mitsuhiro Yoshida (KEK), Noriyosu Hayashizaki (TokyoTech. RNLR) |
KEKでは、SuperKEKBに向けた加速器全体のアップグレードを行っており、KEKBで達成された40倍にも相当する高いルミノシティを目指している。そのため、電子入射器では、5 nC、6 mm・mradの高電荷・低エミッタンスの電子源として光陰極型RF電子銃が開発され、コミッショニングを行っている。また、KEKB-HER への電子入射の要求は、5nCの電荷においてY 方向の規格化エミッタンスが20mm・mrad、エネルギー分散も0.1%である。しかし、このビームパラメータを途中の輸送系等も含めて入射の要求値を満たさねばならない。加速管の横方向ウェーク場による横方向の射影エミッタンスの増加はバンチ長が短い程小さくできるが、縦方向ウェーク場によるエネルギー分散は10ps 程度が最適である。これらを満たすような条件として、時間方向のバンチ構造をレーザーの時間構造の制御によりガウシアン分布ではなく矩形波にし、全幅で20ps を 10ps に圧縮した後、ビームを1.6GeV のアーク部まで輸送し、アーク部でさらに4ps に圧縮する事を検討している。さらに4ps に圧縮するとエネルギー分散が大きくなるため、そこでついたエネルギー分散を誘電体誘起波の作る高電界のスロープ部を使って、バンチの前方を減速し、バンチの後方を加速することで、数10cmの加速距離でバンチ内のエネルギー分散を補償できないか検討した。 |