THP021  光源加速器  8月6日 小ホール 13:00 - 15:00
ニュースバルにおける加速と減速
OPERATION AT VARIOUS ENERGIES AT NewSUBARU
 
○庄司 善彦,松本 卓也(兵庫県立大学),皆川 康幸,竹村 育浩,竹内 裕嗣(高輝度放射光財団)
○Yoshihiko Shoji, Takuya Matsumoto (University of Hyogo), Yasuyuki Minagawa, Yasuhiro Takemura, Hiroshi Takeuchi (JASRI)
 
電子蓄積リングNewSUBARUの運転モードは、1 GeVのトップアップ運転と、1.5 GeVまで加速しての非入射蓄積の2つの運転モードが基本である。最近ではこれらに加えて、コンプトンγ利用を目的とした別のエネルギーの蓄積運転も行われるようになってきた。ここでは1.5GeVのみでなく1GeV以外のエネルギーにおける蓄積利用運転、更に加速や減速時の問題点とその解決について報告する。 NewSUBARUの電源、電磁石、および真空ダクトの設計は直流運転を想定している。このため、入射エネルギー1.0 GeVから1.5 GeVへの加速は、約10分かけて緩やかに行っている。この際にlattice parameterの蓄積エネルギー依存、さらにdE/dt依存が確認されている。加速は13のエネルギーステップに分割され、それぞれのステップでエネルギーを固定して設定値を調整する。具体的にはCODと、tuneである[1]。ステップ間の変化は、全ての磁石電流を同時に直線的に変化させて行っている。COD、tuneともに大きなdE/dt依存があるが、それは補償せず、各ステップで変化スピードを小さく抑えることで許容範囲に納めている。 この論文では、(1)静的なエネルギー依存と(2)動的なdE/dt依存のそれぞれについて、明らかになってきた原因とそれへの対策について報告する。