THP035  加速器技術/粒子源  8月6日 小ホール 13:00 - 15:00
生物電子顕微鏡のためのナノ構造光陰極型超コヒーレント電子源の開発
Development of Ultra Coherent Electron Source with Nano-Structured Photocathode for Bio-Electron Microscopy
 
○澁谷 達則(東京工業大学 理工学研究科),吉田 光宏(高エネルギー加速器研究機構),林崎 規託(東京工業大学 原子炉工学研究所)
○Tatsunori Shibuya (Tokyo Tech), Mitsuhiro Yoshida (KEK), Noriyosu Hayashizaki (Tokyo Tech)
 
電子顕微鏡で生体細胞を観測する場合、電子線による細胞損傷が問題である。近年の研究報告により60eVの電子線ではこの損傷が抑制されることが報告された。しかし、既存の電界電子放出では、低電圧領域でそのコヒーレンス度はほぼゼロとなるため、観測プローブとして機能しない。コヒーレンス度を高めるためには、放出電子の単色化が求められている。本研究では、レーザーとナノ構造陰極を用いることで電界電子放出と同程度の放出面積を有し、且つレーザー特有の単色性をもつ電子の生成に取り組んでいる。