THP069  加速器技術/電磁石と電源  8月6日 小ホール 13:00 - 15:00
J-PARC主リング高繰り返し化のための主電磁石電源プロトタイプ電源の原理試験
Demonstration of Prototype Power Supply of J-PARC Main Ring Main Magnets for high Repetition Rate Operation
 
○下川 哲司,栗本 佳典,森田 裕一(KEK),長谷川 智宏,久保田 健介,山崎 長治,今野 修二(東芝三菱電機産業システム株式会社),佐藤 耕輔,前田 一尚(株式会社東芝)
○Tetsushi Shimogawa, Yoshinori Kurimoto, Yuichi Morita (KEK), Chihiro Hasegawa, Kensuke Kubota, Choji Yamazaki, Shuji Konno (Toshiba Mitsubishi-Electric Industrial Systems Corporation), Kosuke Sato, Kazunao Maeda (Toshiba Corporation)
 
J-PARC主リングではビームの大強度にむけて繰り返し周期を2.5秒から1秒に短縮することを計画している。繰り返し周期の短縮に伴い、主電磁石電源では、電磁石に蓄えられたエネルギーを1次側へ回生することによる系統の電力変動および、電源の出力電圧の増加が問題となる。さらに、遅い取り出しビームの時間構造の改善のために、出力電流の低リップル化も課題である。これらの課題に対して、コンデンサによるエネルギー貯蔵方式により、コンデンサと負荷間でエネルギーを受け渡し、抵抗損失分のみを系統から受電することで、系統の電力変動を抑制し、変換器の直列接続による耐圧の担保、負荷の分割による出力電圧の低減により高出力電圧に対応する。また、低リップル化を実現するために、スイッチングリップルを十分に除去できる出力フィルタと高速の変換器による構成を考えている。我々は、これまでに低出力パワーの小型電源を使って、これらの課題の原理実証試験をおこなってきた。 本稿では、これまでに行った原理実証試験により得た知見をもとに、実機相当の耐圧要素を使った主電磁石新電源プロトタイプ機を製作し、実証試験を行った。その試験結果を報告する。