THP095  加速器技術/加速器制御  8月6日 小ホール 13:00 - 15:00
MADOCA II データ収集・蓄積システムのSPring-8制御系への実装
Implementation of MADOCA II data acquisition and storage system at SPring-8
 
○籠 正裕,山下 明広((公財) 高輝度光科学研究センター)
○Masahiro Kago, Akihiro Yamashita (JASRI)
 
SPring-8加速器制御のためのデータ収集・蓄積システムをMADOCA IIに更新した。今回導入したMADOCA II データ収集・蓄積システムは通信部にZeroMQとMessagePack、蓄積部にNoSQLデータベースであるRedisとApache Cassandraを利用して開発され、単一障害点がなく可用性に優れ、スケーラブルに大量データを扱うことができる。他にも、データベースの内部構造を改変することなく様々なデータ型に対応できるなど、旧MADOCAでは実現困難であったことを可能とする。この新システムは、2014年夏までに実環境下での実証実験を終え、その結果をとり入れた後、2015年1月から蓄積データを利用するGUIアプリケーション、Webサービス、アラームシステムなどの上位系をMADOCA IIに移行し、新データベースを用いた加速器運転を本格的に開始した。またMADOCA II データ収集・蓄積システムのリソース監視やハードウェア監視のためのツールや、運用を円滑に行うためのプログラム類を整備した。運用開始後は大きなトラブルもなく順調に稼働している。本稿では、実装したシステム構成、実証実験からフィードバックした点、並びに運用実績などについて報告する。