THP099  加速器技術/加速器制御  8月6日 小ホール 13:00 - 15:00
RIBF制御系におけるオペレータインターフェース共有のためのプライベートクラウド実装の試み
An Attempt to implement private cloud for sharing of operator interfaces in RIBF control system
 
○内山 暁仁,込山 美咲,福西 暢尚(理研仁科センター),西村 誠(住重加速器サービス)
○Akito Uchiyama, Misaki Komiyama, Nobuhisa Fukunishi (RIKEN Nishina Center), Makoto Nishimura (SHI Accelerator Ltd.)
 
EPICSを用いた制御システムでは、オペレータインターフェース(OPI)にGUIを用いる事が一般的である。RIBF制御系では従来MEDM/EDMを利用しており、OPIをサーバ上で構築し、X Window経由でそれぞれのクライアント端末に表示させ、運用してきた。近年ではEclipseベースのCSS/BOYの運用がEPICSユーザ間で広まっている。一方それを実装するには構築者とオペレータ間でOPIの共有方法の検討が必要になる。なぜならCSSはサーバで複数走らせず、クライアント一台一台にインストールさせて運用する。よってファイル数が膨大になると構築者とオペレータ間の端末が異なる事による弊害が問題になる。またNFS、Sambaの共有では複数ユーザ間で細かくアクセス制御する事は難しい。CSS/BOYを運用する事による上記問題点を解決するため、我々はOPIファイルを共有する仕組みとしてownCloudを用いたプライベートクラウド環境での利用を試みた。インターネットサービスとしてクラウドストレージは現在広く利用されている。ownCloudは上記と同等なサービスを外部とは接続されていないローカルネットワーク内で構築可能にさせるソフトウェアである。本試みではCSS/BOY用のファイル共有だけでなく、HTTPでOPIを提供する仕組みであるWebOPIとの連携も簡便に可能になる事を確認した。現在RIBF制御系ではAVFとRILACのビーム診断系の一部でCSS/BOYが利用されており、本報告ではそれらシステムの詳細を報告する。