THP116 加速器技術/レーザー 8月6日 小ホール 13:00 - 15:00 |
レーザーコンプトン光源のための高フィネス自発共鳴型光蓄積共振器の開発 |
Development of the self-start build-up high-finesse cavity for laser-Compton based photon sources |
○上杉 祐貴(広島大),赤木 智哉,浦川 順治,大森 恒彦,小菅 淳(高エ研),坂上 和之(早稲田),高橋 徹(広島大),保坂 勇志(早稲田),本田 洋介(高エ研),鷲尾 方一(早稲田) |
○Yuuki Uesugi (Hiroshima U.), Tomoya Akagi, Junji Urakawa, Tsunehiko Omori, Atsushi Kosuge (KEK), Kazuyuki Sakaue (Waseda U.), Tohru Takahashi (Hiroshima U.), Yuji Hosaka (Waseda U.), Yosuke Honda (KEK), Masakazu Washio (Waseda U.) |
レーザーコンプトン光源はレーザーと電子ビームの逆コンプトン散乱を利用する光源である。この光源の輝度はレーザー光の強度に依存するため、我々は大強度のレーザー光を蓄積可能な光共振器の開発を行っている。共振器にレーザー光を蓄積するには、従来、高精度な共鳴維持装置が必要であり、増大率が1万倍を越えるような共振器の開発において技術的障壁となっていた。 本講演で示す自発共鳴型光蓄積共振器は、共振器とレーザー発振器とを一体にすることで、原理的に共鳴の維持制御を必要としない新しい方式のレーザー蓄積システムである。正帰還動作によりシステムが自発的に最適な発振モードを選択するため、外乱に敏感な狭線幅を有する高フィネス共振器においても、持続的に共鳴・蓄積を維持することが期待される。現在、レーザーコンプトン実験のための実用的な自発共鳴型光蓄積共振器の開発を目指し、CW動作による高フィネス共振器の蓄積維持、および大強度レーザー蓄積の試験を行っている。本講演においてこれらの研究・開発の状況について報告し、また今後の開発計画および展望について紹介する。 |