WEOM01  高周波加速空胴  8月5日 あいあいホール 15:10 - 15:30
超伝導加速空洞用磁気シールドの低温測定
Low-Temperature Measurement of Magnetic shield for Superconducting Cavity
 
○植木 竜一,浅野 峰行,今田 信一,柳町 太亮,山田 浩気(日本アドバンストテクノロジー),岡田 昭和(ケーバック),土屋 清澄,増澤 美佳,宍戸 寿郎,山本 康史,加古 永治(KEK)
○Ryuichi Ueki, Mineyuki Asano, Shin-ichi Imada, Taisuke Yanagimachi, Hiroki Yamada (Nippon Advanced Technology), Terukazu Okada (K-vac), Kiyosumi Tsuchiya, Mika Masuzawa, Toshio Shishido, Yasuchika Yamamoto, Eiji Kako (KEK)
 
超伝導空洞用磁気シールドは、超伝導加速器運転時(1.3 GHz, 2 K, パルス運転)において、数百mGある地磁気を数mGにシールドする性能が求められる。そのため、シールド材として地磁気レベルの磁場に対し高い透磁率を持つパーマロイ系の材料が使用される。特にパーマロイRは、従来のパーマロイ系材料に比べヘリウム温度における透磁率の劣化が小さいことが報告されており、加速器運転時においても高い磁気シールド能力が期待できる。今回、パーマロイRで作製された磁気シールド(トーキンEMCエンジニアリング)の室温および4Kにおけるシールド内磁場強度測定を行った。その結果、室温時100程度であったシールド率は、4Kで60となり、低温劣化による減少率は40%にとどまった。また、シールド内の磁場強度は4から15 mGであり、これから見積もられる磁気抵抗は数nΩと非常に低い値であることが分かった。さらに、磁気シールドを取り付けた9セル超伝導空洞のたて型性能測定を行った結果、空洞表面の残留抵抗は12 nΩ、無負荷Q値は2.13E+10であり、空洞性能として問題ないことが確認された。