WEOM02 高周波加速空胴 8月5日 あいあいホール 15:30 - 15:50 |
J-PARC E34実験ミューオン線型加速器の原理実証実験及び空洞設計 |
demonstration of muon acceleration and cavity design of the muon LINAC for J-PARC E34 |
○大谷 将士(高エ研素核研),北村 遼(東大理学),岩下 芳久(京大化研),三部 勉(高エ研素核研),近藤 恭弘(原研J-PARCセンター),吉田 光宏(高エ研加速器),齊藤 直人(高エ研素核研) |
○Masashi Otani (KEK IPNS), Ryo Kitamura (Tokyo Univ.), Yoshihisa Iwashita (Kyoto Univ.), Tsutomu Mibe (KEK IPNS), Yasuhiro Kondo (JAEA J-PARC), Mitsuhiro Yoshida (KEK Acc), Naohito Saito (KEK IPNS) |
ミューオン異常磁気能率(g-2)は素粒子標準模型予言値と実験値の間に約3標準偏差程度の乖離があり,更なる高精度測定によって新物理を探求する事が急務である。先行実験BNL E821(精度0.54ppm)では従来型のミューオンビーム(陽子ドライバー由来の2次パイオン崩壊由来)を均一磁場中に蓄積するために収束電場が必要であり,電場によるスピン歳差を打ち消すために魔法運動量3GeV/cの必然性が生じ,巨大な蓄積リング(直径15m)が不可欠であった。我々J-PARC E34は新技術である極冷ミューオンビームによって収束電場無で蓄積を可能にし,蓄積リングのコンパクト化による磁場の高精度化によって世界最高精度(0.1ppm)のg-2測定を実現する。 我々の研究によって,高効率ミューオン冷却法(室温E=30meVまで冷却,p=3keV/c)が確立した。世界初となるミューオン加速(3keV/c→300MeV/c)を実証すれば,世界最高精度のg-2測定方法が確立する。 我々は,有限の寿命を持つミューオンを速やかに加速するためにミューオン線型加速器をJ-PARC MLFに建設して実験を行う予定である。ミューオン線型加速器はRFQ, I-H, DAW, disk-loaded加速空洞から成る。本公演では,2015年末~2016年初頭に計画しているRFQによるミューオン加速の原理実証と後続のRF加速空洞の開発の現状について報告する。 |