WEP114  加速器技術/LLRF  8月5日 小ホール 13:00 - 15:00
SuperKEKBビームコミッショニングに向けたLLRF制御システムの状況と予備試験
Status and Preliminary Test of LLRF Control System for SuperKEKB Commissioning
 
○小林 鉄也,赤井 和憲,海老原 清一,小田切 淳一,可部 農志,中西 功太,西脇 みちる(高エネ研),岩城 孝志,出口 久城,林 和孝,漁師 雅次(三菱電機特機システム)
○Tetsuya Kobayashi, Kazunori Akai, Kiyokazu Ebihara, Jun-ichi Odagiri, Atsushi Kabe, Kota Nakanishi, Michiru Nishiwaki (KEK), Takashi Iwaki, Hisakuni Deguchi, Kazutaka Hayashi, Masatsugu Ryoshi (MELOS)
 
いよいよ本年度に開始されるSuperKEKBのビームコミッショニングに向けた低電力高周波(LLRF)制御システムの状況について報告する。  KEKBより更に低エミッタンスかつ大電流のビーム蓄積するSuperKEKBでは、より高精度かつフレキシブルな空洞電圧(及びチューナ)の制御が重要となり、新たにEPICS-IOC組み込み型FPGAボード(μTCA規格)をベースとしたデジタルLLRF制御システムが開発され、量産器の製造が完了した。最初のコミッショニングでは、リング全体で約30ヶ所あるRF(クライストロン)ステーションのうち、9ステーションに新LLRF制御システムを適用する。システムのインストール、同軸ケーブル配線等が完了し、順調に準備が進んでいる。  試作での大電力試験では、 I/Q成分で制御する新LLRF制御にとってクライストロンの大きな位相変化が問題になることが分かり、クライストロン位相ロックループ(KLY-PLL)機能をFPGAに新たに追加した。改めて大電力試験を行った結果、KLY-PLLは期待通り動作し空洞フィードバック制御において十分な安定性が得られた。