WEP120  加速器技術/レーザー  8月5日 小ホール 13:00 - 15:00
多段レーザー航跡場加速の安定化に関する研究
Study on stabilization of multi-stage laser wakefield acceleration
 
○中新 信彦(阪大光科学センター),細貝 知直(阪大院工),益田 伸一,パサック ナヴィーン,大塚 崇光,ジドコフ アレクセイ(阪大光科学センター),中村 浩隆,岩佐 健太,竹口 直輝,大迫 浩幹(阪大院工),末田 敬一,金 展(阪大光科学センター),井上 龍夫,伊東 正篤(コンポン研),神門 正城(原研関西),兒玉 了祐(阪大院工)
○Nobuhiko Nakanii (PPC, Osaka U.), Tomonao Hosokai (GSE, Osaka U.), Shinichi Masuda, Naveen Pathak, Takamitsu Otsuka, Alexei Zhidkov (PPC, Osaka U.), Hirotaka Nakamura, Kenta Iwasa, Naoki Takeguchi, Kouki Osako (GSE, Osaka U.), Keiichi Sueda, Zhan Jin (PPC, Osaka U.), Tatsuo Inoue, Seitoku Ito (Genesis Research Institute, Inc.), Masaki Kando (KPSI, JAEA), Ryosuke Kodama (GSE, Osaka U.)
 
レーザー航跡場加速(LWFA)は、高強度レーザー駆動の電子プラズマ波の高い加速勾配と極端に短い周期から高エネルギーで極短バンチ、大電荷、低エミッタンスのビームが発生可能で、超高速電子イメージングやX線自由電子レーザーなどへの応用が期待されている。大阪大学では複数のレーザーパルスを用いた多段LWFAによる安定で高品質な電子源の開発を行っている。多段LWFAは電子の発生と加速をそれぞれ別のレーザーパルスで励起した航跡場で行うことで、電子の入射位相の選択を可能とし、エネルギーの制御を可能にする。これまでの研究でプラズマオプティクスを用いた安定で制御性の良い入射用電子源を開発し、この入射電子を別のレーザーで励起した航跡場中で加速・位相回転させることに成功した(多段LWFAの実証)。しかし、多段LWFAによって得られる電子のエネルギーは不安定であった。これはレーザーのポインティングのふらつきによって入射電子の航跡場への入射位置がずれてしまうためで、現在、真空ポンプなどからの振動の抑制やフィードバック制御によるレーザーのポインティングの安定化を図っている。これらの開発および実験状況について報告する。